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駒之助師とのお七・「銘柄」という言葉を知らない店員

 午前中稽古で、なんとか会主さんらの振り付けを強引に終わらせる。 
 午後から3月7日春の会のつぼ合わせ。なんと一時半から9時半までかかる。やってない演目がいくつもあるから、当日は延長料金かと、途中からそのことが気になり始める。テープ演奏の多い現状の中で、生演奏でやれることはなにより有難い。義太夫の竹本駒之助師の語るお七はあまりに愛らしい。素人さんの踊りにお付き合いしてもらえて申し訳ないことながら、後見に出ていても思わず太夫の床を振り返りたくなったり、こちらまで内足になってしまうほどだった。
 終わったあと、田中小道具の上野さんや市川段翔さん、内の面々らと赤羽のちゃぽんにて飲む。昨日一昨日の二日間飲んだ店では、ビールの「銘柄」という言葉をしらない店員が二日続けていたのにさすがに呆れたり驚いたりしたが、ここではそれがないのが助かる。 
 誰でもアルバイトで働ける時代だが、それだけに仕事の専門技術・知識や、いやそれ以上に勉強などせずともお金になる傾向が現代?自分の腕に技術や才能を生かせるようになって初めてそこで何十万というのが私たちの仕事。、それまでは0円時代が長く、だからこそそれが未来の自分への励みになった。おそらく彼らにとっては居酒屋は時間売りでしかないのだろう。が、どんな時間でも自分磨きの材料で楽しんだらいい。「銘柄」という言葉を知っただけでもその日はバイと料にオプションがついたようなものだ。不愉快そうな顔をする暇があったら、自分の「銘柄」磨きをすればいいんだがーー
by nihon_buyou | 2009-02-19 10:49
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